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「浜路街道と蕎麦道場」 ◇3月に入り、ようやく春の兆しが感じられるようになってきた。
郡山市街から、県道6号線(通称湖南線)を西に向い三森峠を越えると、山紫水明な猪苗代湖はもう直ぐ。今回の目的は、春風に誘われて美味しい蕎麦を食べること。それだけではなく、蕎麦打ち名人がいるとの噂に絆されて「浜路味の散歩道」となりました。
湖南町は、美味しい蕎麦が生産されている地域として人気がある。フィールドルポライターとして東北各地に旅をしていますが、猪苗代湖の南側一帯の蕎麦実は香りが強く粘りもある。この風味は、湖上から山間の斜面に向って吹く清らかな季節風がもたらした味と思う。
その味と香りを実感しようと、「湖南浜路そば道場」の門を叩いた。
「浜路街道」
猪苗代湖の周囲には、車で周回できる道路が整備(一部未開通)されている。特に風光明媚なエリアは、上戸から舟津町に向う途中にある「浜地地区から船津」までの浜地街道である。約7km程の距離だが、砂浜に沿って樹林帯を抜けるので、自然の中をドライブするような雰囲気がある。浜路のエゾエノキ
浜地に入ると、「湖南浜路そば道場」の看板が目に入る。
その路地を抜けると、民家の庭先に道場があった。ここの道場主は、子供の頃から蕎麦に親しんでいたと言う佐藤盛雄さん73歳だ。ここは、予約制で打ちたての蕎麦が食べられるお店でもある。早速その手さばきを拝見すべく、ザル蕎麦を注文した。水廻しから捏ね。延ばし。そば切りと、僅か15分も掛からない早業だった。
「夫婦味」
蕎麦を茹で上げるのは、奥様の保(やす)さんです。ご主人が切り揃えた蕎麦の厚みと幅を熟知している為か、一分少々で湯切り水洗いと進めていく。蕎麦を盛り、薬味と自家の漬物をお膳に配置すると、私の目の前に持ってきてくれた。音を立てながら、一箸二箸と続け様に喉に仕舞い込む。しっかりとした歯応えと、鼻に通る香り。やっぱり湖南の蕎麦は、全国に自慢できる蕎麦でした。<ザル蕎麦1,000円。>
こんな旨いお蕎麦が、地元にあるなんて味の再発見に感激。
蕎麦打ち経験のある私は、一から学び直そうと其のまま弟子入りしてしまいました。
●湖南浜路そば道場 アクセス
磐越道猪苗代IC〜R49経由舟津方面。
〒963-1414 郡山市湖南町浜地字稲宝604
TEL:024:982:2084 (要確認の上御予約下さい)
営業/時間:土。日。月。火。祭日。
AM:11:00〜PM7:00
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